循環器センター長
心臓血管外科 教授
山口裕己
私は、2004年8月にそれまでスタッフサージャンとして働いていたニュージーランド国オークランドシティ病院(前グリーンレーン病院)から日本に帰国し、千葉県松戸市にある新東京病院に心臓血管外科部長として赴任いたしました。以来10年の間に3500例あまりの開心術を行いました。
この度、縁あって昭和大学江東豊洲病院循環器センター長循環器外科診療責任者を拝命し、新東京病院在籍中に一緒に仕事をしていたスタッフと共に4月1日着任いたしました。大学人としての最大の使命は、優れた医療人・臨床家を育成することにあります。優れた技量と遺伝子を引き継ぐ次世代の心臓血管外科医を育て、世の中に送りだすことこそが私が昭和大学に来た最大の目的です。
心臓血管外科手術と聞くと、とても危険な手術と言う印象をもたれておられる方も多いかと思われますが、我々は前任地で2013年度に418例の緊急症例を含む心大血管手術を行い、この418例において早期死亡率0.47%という極めて優れた成績を達成しました。昭和大学江東豊洲病院においても、これを上回る成績が達成できるチームを作っていきます。
優れた早期成績と共に、卓越した長期成績を獲得するため冠動脈バイパス術においては長期の開存性に優れた動脈グラフトを使用します。弁膜症治療においては、自己弁温存手術を基本とした術後長期にわたる抗凝固薬(ワーファリン)服用の不要な手術を行います。術後の心房細動に関連した、心・脳合併症を回避するためメイズ手術を除外基準なく行います。動脈瘤治療においても術後に再発、追加治療が最小限になるよう、カテーテル的治療と人工血管置換術を自在に使い分けていきます。手術を受けられた患者さんが術後長期にわたって症状なく活動的な社会生活に復帰できるような心臓大血管手術を提供するべくチーム一丸となって全力を尽くします。
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